翻訳サービスを選ぶにあたって重視したい、クオリティのチェックポイントについて解説しています。
翻訳の品質は、口でいうほど簡単ではないテーマです。第一に「どんな翻訳がいいか」は、対象となる読者によって異なるからです。「わかりやすい言葉か?」「読みやすいリズムか?」といったポイントは、読む人個人の好みによりますし、バックグラウンドや知識の違いにより異なります。
質の高い翻訳の条件が、「8、9割の人から読みやすい・わかりやすいという評価を得るもの」とするならば、それを実現するには、語学力、コミュニケーション能力、翻訳の対象となる文化についての理解など、非常に多岐にわたる総合力を持つ翻訳者でなくては不可能です。
一筋縄にはいかない翻訳サービスの質的な評価ですが、有効なチェックポイントはいくつかありますので、紹介しておきます。まず一番に、取引実績の内容。誰もが知る大手企業から発注されているという実績は、その翻訳業者の質の高さの証明となります。あえて理想をいうなら「ベンチャーから大手までの幅広い規模で、サービス業から製造業まで多彩な領域において実績を持っている」会社がよいでしょう。
そのほか、次の3ポイントをみることも重要です。1つめは、「翻訳者のレベル」です。翻訳者のクオリティは、良い翻訳の大切な条件です。どんな地域でどんな翻訳者を募集・登録しているか、翻訳者の実力を担保するためにどんな施策を行なっているかを確認しましょう。
2つめは、その翻訳会社が「発注者と翻訳者のコミュニケーション」を大切にしているかどうかです。特に専門性が高く、新語が登場する技術翻訳に関しては、質を高めるために発注者と翻訳者のコミュニケーションが欠かせません。発注者と翻訳者がスムーズにやりとりできるシステム上の環境を提供してくれている翻訳業者であれば、品質に期待することができると言えるでしょう。
3つめは「翻訳のチェック体制」です。クオリティを要求する場合は、翻訳者とは別に校正・校閲担当などを置く「ダブルチェック体制」や高性能ツールを駆使した検品が必須と言えるでしょう。
翻訳サービスの品質を重視する際には、翻訳を依頼する内容によってどの会社に依頼をするか検討が必要です。技術文書や契約書、論文の翻訳など専門知識が必要となる翻訳は、翻訳会社によって得意分野が異なり、納品される翻訳文書のクオリティに大きな違いがあります。
専門的な内容を含む翻訳を依頼する場合には、各翻訳会社が得意としている分野を事前にチェックしておくようにしましょう。
翻訳業者選びをする際には、得意な分野ごとに比較を行っているサイトを参考にするのも良いでしょう。例として、以下のサイトではそれぞれ契約書の翻訳が得意な会社、技術文書の翻訳に特化して紹介しています